週刊節税教室

質疑応答事例 医療費控除

所得税
第269号 2007/2/26

☆質問

「確定申告時期になりました」

「昨年はかなり医療費がかかったので確定申告で医療費控除を受けよう

かと思っています」

「しかし、どこまでの治療が医療費控除の対象になるのかよく分かりませ

ん」

「具体的に教えてもらえませんか?」

★回答

「国税庁のホームページに医療費控除に関する質疑応答事例が掲載さ

れていますので、以下主だったものを紹介します」

●マッサージ代やはり代

治療のためのものであれば医療費控除の対象、健康維持のためであれ

ば対象外です。

●カイロプラクティクの施術費用

資格者が治療のため行う場合は医療費控除の対象、無資格者の施術

費用は治療のためでも対象外となります。

●湯治の費用

医師等の診療対価や診療等を受けるため直接必要な費用に当たらない

ため対象外となります。

●歯列矯正費用

発育段階にある子供に対するように、社会通念上歯列矯正が必要と認め

られる場合は医療費控除の対象となりますが、容姿美化等のためですと

対象外となります。

●薬局で市販されているかぜ薬の購入費用

医師の処方がなくても医療費控除の対象となります

●漢方薬やビタミン剤の購入費用

医薬品であることが大前提で、それが治療や療養に必要なものであれば

医療費控除の対象になります。

●食事療法に基づく食品の購入費用

自宅で行う食事療法のための食品の購入費用は、医療費控除の対象と

なりません。

●病院に支払うクリーニング代

病院が用意したシーツなどのクリーニング代は医療費控除の対象となり

ますが、患者自身のパジャマなどのクリーニング代は対象外です。

●病院のテレビや冷蔵庫の賃借料

医療費控除の対象になりません。

●お産のために実家に帰る旅費

医療費控除の対象になりません。

●自家用車で通院する場合のガソリン代

通院費は、電車賃やバス賃などのように人的役務の提供の対価として支

出されるものをいいます。したがって、ガソリン代や駐車場の料金は医療費

控除の対象となりません。

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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