☆質問
「今日から新会社法の適用がスタートですね?」
★回答
「今日の公証役場は大変です」
「新会社法での定款の認証は今日からスタートですから、公証役場は
戦場のようになるのではないでしょうか」
「実際、一昨日の土曜日に事務所で仕事をしていたところ、9時過ぎに
公証人から定款の件でご連絡をいただきました」
☆質問
「土曜日は祝日だったはずですが・・・」
★回答
「公証人の自宅から電話があったのです」
「公証人も休日返上で、自宅で仕事をしているのです」
☆質問
「お疲れ様ですね」
「ところで本題に入りますが、主宰役員の役員報酬にかかる給与所得控
除額が会社の所得に加算される、特殊支配同族会社の制度について質
問です」
「適用除外として次の2つの基準がありました」
「前3年以内に開始した事業年度の所得金額と主宰役員の役員報酬を合
計した金額の1年当たりの平均額が800万円以下である場合」
「800万円を超えていても3,000万円以下であって、その額に対する主宰役
員の役員報酬の占める割合が50%以下の場合」
「そこで質問ですが、新設法人は前期以前がないので適用除外の計算が
できないのですが、どのような扱いとなるのですか?」
★回答
「消費税の課税事業者の判定も法人では2期前の課税売上高です」
「消費税では、2期前のない新設法人に対して資本金が1,000万円未満で
あれば、設立して2事業年度は免税としています」
☆質問
「今回の場合はどうなんですか?」
★回答
「残念ながら新設法人であるということで、すべて適用除外とはいきません」
☆質問
「では、前3年以内に開始した事業年度の所得と主宰役員の役員報酬との
合計額による判定は、どのようにされるのですか?」
★回答
「設立事業年度の所得と役員報酬の金額で判定されます」
☆質問
「設立した事業年度の所得と主宰役員報酬の合計が800万円以下の場合、
所得と主宰役員報酬の合計額に占める主宰役員報酬の割合が50%以下の
場合は、所得と主宰役員報酬の合計が3,000万円以下であれば、適用除外
になるということですね?」
★回答
「そのとおりです」
☆質問
「設立事業年度が12ヶ月ない場合はどう計算するのですか?」
★回答
「例えば、設立事業年度が7ヶ月しかない場合は、所得と主宰役員報酬の
合計額に12を掛けて7で割ることにより、1年に引き伸ばして金額を計算
します」
なお、アトラス総合事務所のホームページで、役員報酬の改正について
解説していますので、ご覧になってください。
アトラスNEWS144号です。
無断転用・転載を禁止します。
本メールマガジンに掲載されている著作物に対する以下の行為は、著作権法上禁止されており、著作権侵害になります。