☆質問
『前回の不動産管理会社を使った節税では、正直言ってあまりたいした
額の節税ができません』
『他に何かうまいやり方はないのですか?』
★回答
確かに不動産管理会社が管理手数料として受け取る額は、不動産収入
の8%(不動産管理会社が個人から不動産を一括借り上げて転貸する
方式では15%)が上限とされていますので、個人の不動産収入がかなり
高額にならないと大きな節税とはなりません。
☆質問
『その不動産収入に対する管理手数料の割合である8%や15%というの
は、誰が決めたのですか?』
『もっと高率な割合で管理手数料を管理会社が徴収すれば更に節税に
なりますよね?』
★回答
確かにそのとおりなのだけれども、過去に管理手数料を不動産収入の
30%~60%の高率で徴収していたケースがすべて税務署との裁判で
負けてしまったのです。
その結果、判例としてだいたい上記のような割合が、ほぼ上限として定
められたことになります。
☆質問
『なるほど、そうなんですか?』
『何か他にうまい方法はないですか?』
★回答
個人が賃貸収入を生む不動産を所有している限り、不動産管理会社に
管理手数料を支払う手法しか使えません。
しかし、個人の不動産を不動産管理会社に移すことができれば、かなり
節税になります。
個人の不動産所得を法人の所得に丸ごと移行できるからです。
☆質問
『確かにそれは有効な節税手法な感じがします』
『なぜ皆それをやらないのですか?』
★回答
個人の不動産を法人に移すのが簡単に行かないからです。
☆質問
『例えば、個人の不動産を法人にタダであげたらどうなりますか?』
★回答
税務の扱いでは、あげた方の個人は時価で法人に譲渡したことになり
ます。
その個人が不動産を取得した時の額が時価より安いと、その差額が譲
渡所得となって所得税が課税されます。
また、もらった方の法人も時価で受贈益という収益が計上され、法人税
が課税されます。
個人で税金、法人でも税金と、ダブルパンチでやられてしまいます。
☆質問
『では、どうしたらよいのですか?』
★回答
個人が法人に時価で売却すれば、税金の問題は起きません。
しかし、高額な不動産を個人から法人が易々と買うことができないのが
現実です。
☆質問
『確かに、そうですね』
『何か奥の手はないですか?』
★回答
あります。
では次回に・・・
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