週刊節税教室

消費税の総額表示と印紙税

消費税、その他
第126号 2004/3/22

☆質問

『この4月1日から消費税の総額表示が開始されますがあまりよく分かり

ません』

『かんたんに教えてください』

★回答

対象となる事業者は、まず消費税を納める義務のある事業者となります。

☆質問

『ということは、消費税を納める必要のない免税事業者は総額表示は関

係ないのですね?』

★回答

そのとおりです。

それと、総額表示をしなくてはならない事業者は、不特定多数の者に商

品やサービスを提供する事業者です。

しかし、もっぱら事業者を相手に商品やサービスを提供する事業者は対

象となりません。

☆質問

『つまり、不特定多数の最終消費者を相手にする事業者ということですか

ね?』

★回答

そうですね。

☆質問

『私は、ネットで商品を販売しているのですが、当然総額表示の対象とな

りますよね?』

★回答

そのとおりです。

ホームページ上での価格表示や、電子メールでの価格表示も対象にな

ります。

☆質問

『ところで、商品を販売して領収書を発行する場合、領収書に貼る収入

印紙と消費税の表示との関係はどうなるのですか?』

★回答

消費税の総額表示によって、発行する領収書の記入の仕方も変わって

くると思いますが、その記入の仕方によって印紙税の扱いが違ってきま

す。

☆質問

『本体価格が29,000円で消費税等が1,450円のケースで説明してくださ

い』

★回答

まず、領収書上で消費税等の金額が区分記載されていると、領収書の

記載金額は本体価格の29,000円と判断されて、収入印紙200円を領

収書に貼る必要はありません。

次のケースは収入印紙を貼る必要がありません。

(1)金額30,450円 ただし税抜価格29,000円 消費税等1,450円

(2)金額30,450円 うち消費税等1,450円

(3)金額29,000円 消費税等1,450円 計30,450円

また、次のように税込価格と税抜価格が記載されていることにより、そ

の取引に課せられる消費税等が明らかである場合にも200円の収入

印紙を貼る必要はありません。

  金額30,450円 (税抜価格29,000円)

公認会計士・税理士・行政書士
井上 修
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