アトラスNEWS ~Monthly 税務・経営・節税情報~

経費精算アプリ

第297号 2019年2月

1.はじめに

アトラスの法務部門である司法書士法人アトラス総合事務所は、不動産登記と商業登記が主たる業務となります。登記業務を遂行するにあたっては、収入印紙を購入したり区役所で証明書を入手したりと、現金での支払が多くなります。

そうすると現金で支払った領収書と引き換えに各メンバーに金銭を交付する経費精算業務が必要となります。

2.経費精算書

法務部門は、現在 11 名のメンバーで活動しています。メンバーの内、経費精算担当者が必要な資金を小口現金管理者に申請して現金の準備をまずします。そして各メンバーが支払った経費の領収書と引き換えに現金を各メンバーに支給して経費の精算をします。

経費精算担当者は、領収書を整理して経費の内訳を明らかにする経費精算書を作成して、これを小口現金管理者に提出することにより最終的な経費精算をします。ここで当初申請した現金が余れば現金を返却し、現金が足らなければ不足分を受領して精算します。

3.経理処理

経理担当者は、経費精算書に記載されている経費の内容と領収書をチェックして、その内容の信頼性を確保するとともに、合計金額が合っていることを検証します。

そして経費精算書に記載されている支払内容にしたがって「租税公課」「立替金」「旅費交通費」などの勘定科目を選択して会計アプリに入力します。

4.手間がかかる

小口現金の申請→各メンバーへの経費精算→経費精算書の作成→小口現金担当者への最終精算→経理担当者のチェック→経理処理、といった経費精算の一連の流れは、非常に手間がかかるとともに、経費精算担当者の負担もかなりのものでした。そこで、導入したのが経費精算アプリです。

5.スマホで「カシャ」

まず、各メンバーに精算資金として数万円を前渡します。各メンバーは、様々な経費をこの現金で支払って、受取った領収書を月 1 回まとめてスマホで 1 枚ずつ撮影します。すると経費精算ソフトは、その領収書の内容を自動で判定するように学習していきます。例えば、タクシーの領収書であれば、「旅費交通費」と判定して読み込みます。

6.経理担当が確認

経理担当が経費精算アプリを起動すると、各メンバーが撮影した領収書が画面に次々と表示されるので、勘定科目と内容を確認し承認していきます。そのデータは会計アプリにそのまま転送され、経理処理も完結します。

7.給料で精算

経理担当者が承認した領収書のデータは各メンバーごとに 1 か月分自動集計されます。その金額を各メンバーの給与データに「実費費用」という項目で入力して、各メンバーへの金銭的な経費精算は完結します。

とても便利なアプリですので、導入のご相談は各税務担当までお問い合わせください。

アトラス総合事務所 公認会計士・税理士 井上 修
◆発行 アトラス総合事務所

 無断転用・転載を禁止します。