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法人で投資をする

第194_1号 2010年7月

1.はじめに

民主党が参議院選で大敗しました。消費税率アップを前面に出したことが大敗の原因とか。国際競争力を確保するためには法人税率を下げる必要があることは与野党ともに意見が一致しているようです。

消費税率と個人の所得税率をアップして、法人税率を下げるという流れになるのでしょう。

2.FXのレバレッジ倍率規制

FX(外国為替証拠金取引)の取引は、少ない資金で大きな取引ができることが魅力です。レバレッジ倍率が200倍ということは、100万円の資金で2億円の外貨を買ったり売ったりすることができることを意味します。

このレバレッジ倍率が8月1日から個人口座に関しては最大50倍に制限される規制が行われます。この規制は個人口座だけで、法人口座まで規制するものではありません。したがって、今までの倍率でFXの取引をするのであれば法人を設立して、法人口座で取引をすれば良いことになります。

3.法人でFXは税金も有利

FXの取引所取引(くりっく365)であれば、個人取引の方が税金が有利(20%の申告分離課税)ですが、店頭取引では法人取引の方が有利になります。

FXの店頭取引では、利益は雑所得となり他の給与所得などと合算されて所得税、住民税が課税されます。さらにFXで損失が出ても他の所得との相殺もできず、損失の繰越もできません。

つまり、FXで利益が出た年には他の所得と合算されて税金が課税され、FXで損失が出た年には、その損失は切り捨てられてしまうのです。

法人口座でFXをすると、FXの利益は個人の所得から完全に分離され、個人の所得の上積みになりません。

FXで損失が出た場合は、最大翌年度から7年間その損失を繰越して、その期間の所得と相殺することができます。

4.法人で不動産賃貸経営

個人で不動産賃貸経営を行うと、やはり利益分だけ個人の所得の上積みになります。法人で行えば個人の所得と分離できます。

また、賃貸用の不動産を売却して損失が出た場合、個人ではその損失を給与所得などの他の所得と相殺できません。

一方法人の場合には、不動産の売却損は法人内の他の取引の利益と相殺でき、かつそれでも損失が残った場合には、翌年度から7年間にわたってその損失を繰越して、その間の所得と相殺することができます。

5.法人でリゾートマンションを購入

バブル期に建築されたリゾートマンションがかなり買いやすい値段となっています。 購入するなら個人ではなくて法人での購入も検討しましょう。

法人の従事者が福利厚生施設として使う目的であれば、不動産取得税や固定資産税、管理費、建物の減価償却費、修繕費などは会社の経費とすることができます。

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