損益分岐点とは損益がちょうどトントンとなる売上のことです。会社の営業活動がはたして採算がとれているかどうかを分析するものです。
損益がトントンになるとは売上高と総費用が同じということです。そこで損益分岐点を求めるためにまず総費用を変動費と固定費に分類します。
損益分岐点の公式は次の通りです。
損益分岐点は売上高=総費用 となるものです。総費用を変動費と固定費に分類したのですから、
売上高=変動費+固定費
売上高-変動費=固定費 となります。
つまり売上高から変動費を差し引いた金額が固定費と同額になる点が損益分岐点なのです。
公式で「変動費/売上高」というのは変動費が売上高に占める割合つまり変動費率です。
「1-変動費率」は総費用の変動費以外の比率つまり固定費率ということです。
損益分岐点の公式は要するに売上高と総費用が同額のときに固定費を固定費率で割り戻して総費用と同額である売上高を求めているのにすぎません。
販売業の場合のごく単純な事例でみます。
つまりひと月当り500万円の売上で固定費をちょうどまかなえて損益がトントンとなるわけです。利益を出すには500万円以上の売上が必要と判断できます。
損益分岐点は利益計画にも活用できます。上記の事例でひと月当り50万円の利益を出す場合の売上高を求めるには固定費に利益を加えて
(100万円+50万円)÷(1-80%)=750万円
つまり50万円の利益を出すにはひと月当り750万円の売上が必要になるわけです。
無断転用・転載を禁止します。