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4月から交際費の扱いが変わります!(臨時号)

第143号 2006年4月

1. はじめに

18年度の税制改正で、交際費の扱いが変わりました。一人当たり5,000円以下の飲食費等を交際費等から除くことになったのです。社外の取引先と一人当たり5,000円以下の飲食をした場合には、交際費ではなく、全額会社の経費で処理することができます。

2. 適用時期

平成18年4月1日から平成20年3月31日までの間に開始する事業年度に適用されます。したがって、3月決算の会社はこの4月1日からこの扱いが適用されます。2月決算の会社来年の3月まで適用がないことになります。

3. 対象となる会社の規模は?

資本金にかかわらず、すべての法人が対象になります。

4. 誰と飲食したものが対象になる?

社外の人との飲食が対象となります。社内の役員や従業員等の接待のための飲食は対象になりません。しかし、別会社であれば子会社や関連会社の役員・従業員等との飲食は対象となります。

5. 一人当たり5,000円を超えた場合は?

一人当たり5,000円を1円でも超えたら、この規定の適用はありません。飲食の内容が接待等であれば全額交際費になってしまします。

6. 一人当たり5,000円は、消費税抜きで判断?

会社で採用している経理処理に依存すると思われます。税込経理であれば税込で、税抜経理であれば税抜で金額判断されるでしょう。

7. 保存しておく書類は?

領収書に接待の相手先の名称や肩書き出席人数を記載しておく必要があります(一人当たり5,000円以下であることを証明するため)。領収書への記載に替えて、接待ごとの一覧表を作成しておくのもひとつの方法でしょう。

8. 一人当たり5,000円を超える飲食費はすべて交際費になるのか?

一人当たり5,000円を超える飲食費であっても、その内容が会議に必要な飲食であれば、会議費になります(ホテルで会議をして、昼食のコースを注文するケース)。

9. 飲食後に手土産を得意先に渡した場合は?

手土産は、飲食費には含まれませんので、これを除いた金額で5,000円の判断をします。

10. ゴルフ場での飲食は?

ゴルフ場での飲食は、得意先とのゴルフ接待の一連の流れの中のもので、それだけを取り出してこの適用を受けることはできません。

11. 人数を水増ししてこの適用を受けると?

一人当たり5,000円以下になるように、出席者の人数を水増しして記載する行為は、事実の仮想隠蔽行為にあたり、税務調査で見つかると重加算税の対象になってしまいます。

アトラス総合事務所 公認会計士・税理士・行政書士 井上 修
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