5月13日の日経新聞一面の「株式会社を考える」に株式会社の資金調達の仕方の変化についての記事がありました。読んで「なるほど」と思いましたので、ご紹介いたします。
「株式会社が集めるお金には色がある」として、「負債」と「資本」に色を付けています。
貸借対照表 | |||||
運用→ |
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←調達 |
会社の財産の状態を表わす「貸借対照表」の右側は資金の調達源泉を表わします。左側はその調達資金の運用の状態を表わします。
『資本の使い道を明確にして収益を上げていかないと、株は売られ、いざ新しい成長事業に乗り出そうというときには「リスクを許すお金」を調達できなくなるという不安からお金の色を意識し始めた』。
これは、ROE(Rate of Return On Equity)株主資本利益率といった指標が投資尺度として重要視されたことによります。
ROEは「税引後の利益(株主に分配可能な当期の利益)」を貸借対照表の「資本」で割った比率です。
ROE = | 税引後利益 |
資本 |
高株価で資本調達が容易で、株式の持ち合いによる馴れ合いで株主が静かだったバブル期とは違い、株価が低迷している状況で海外投資家を含めた今の株主はしっかりしたリターンを求めています。
ROEを高くするには利益を上げるか分母の資本を減らす(増やさない)かです。景気の低迷している状況では分子の利益はなかなか上がりません。したがって分母の資本を減らしています。
資本を減らして(増やさないで)ROEを上げる方法です。
世の中変わりました・・・
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