【生徒♂】
「さて、先週はドラ○ン○ールも見たことだし、新設分割子法人の第3期目以降で、その課税期間の基準期間の末日時点で特定要件を満たす場合の話を聞いてあげようかな。」
【生徒♀】
「そうですわね。お話を聞いて差し上げてもよろしくてよ。」
【先 生】
「上からの物言いなのがカチンとくるけれど、まあいいわ。新設分割子法人の第3期目以降で、その課税期間の基準期間の末日時点で特定要件を満たす場合には、次の1と2の合計額をもって判定するのよ。」
1.新設分割子法人の当該事業年度の基準期間における課税売上高
2.当該新設分割親法人の当該新設分割子法人の当該事業年度の基準期間に対応する期間における課税売上高
【生徒♂】
「なるほど。1と2の合計額が1,000万円を超える場合には、その新設分割子法人は課税事業者に該当するわけだね。」
【生徒♀】
「1は何となく分かりますけれど、問題は2ですわね。また出て参りましたわよ、『基準期間に対応する期間』とやらが・・・。」
【先 生】
「まあまあ、そう毛嫌いしなさんなって。この場合における新設分割親法人の『基準期間に対応する期間』というのは、その新設分割親法人の『特定事業年度』における課税売上高を指すのよ。」
【生徒♂】
「何やらまた新参者が表れてきたね・・・。」
【生徒♀】
「ふぅ~、やれやれですわね・・・。その『特定事業年度』というのは、どの期間を指しますのかしら?」
【先 生】
「この『特定事業年度』というのは、『新設分割子法人の当該事業年度開始の日の二年前の日の前日から同日以後一年を経過する日までの間に開始した新設分割親法人の各事業年度』を指すのよ。」
【生徒♂】
「なるほど。例えば、納税義務を判定しようとしている新設分割子法人の事業年度が下記のとおりだとすると、特定事業年度っていうのは、具体的に何処の期間を指すのかな?」
≪新設分割子法人の判定対象事業年度≫
■平成28年10月1日~平成29年9月30日
【生徒♀】
「え~と、『当該事業年度開始の日の二年前の日の前日』というと、平成26年10月1日を指すのですわよね?」
【先 生】
「そのとおりよ。珍しく冴えているわね。で、そこから一年を経過する日までの間だから、平成26年10月1日から平成27年9月30日までの間に開始した新設分割親法人の各事業年度が、特定事業年度って事になるわ。」
【生徒♂】
「なるほどね。その特定事業年度における新設分割親法人の課税売上高と、新設分割子法人の基準期間の課税売上高とを合算して、それが1,000万円を超えるとその新設分割子法人は課税事業者に該当する訳だね。」
【先 生】
「ええ、そのとおりよ。ここで念の為に再確認だけれど、新設分割子法人の基準期間の課税売上高が1,000万円を超えている場合には、この特定要件による判定を待つまでもなく、その新設分割子法人は課税事業者に該当する事になるから注意してよ。」
【生徒♀】
「納税義務判定における大原則ですわね。」
【先 生】
「そのとおり。先ずは原則による判定を先に行う事になるからね。という訳で今回はここまでとするわ。あなた達、そろそろ家に帰ってガン○ムを見たいでしょうからね。次回からは、新設分割親法人の説明をするわね。ではまた次回!ばいばい!」