●税務署
「修正申告をしないのですか?」
■会計事務所
「売上の計上が漏れていることは納税者も認めていますが、重加算税が課せられることについては納得していません」
「納税者が納得していない以上、修正申告の提出はできません」
●税務署
「売上計上漏れがあると、動機にかかわらず重加算税は課されることになっているのですから理解してください」
■会計事務所
「数万円の売上計上漏れで重加算税を課されたら納税者は納得しないですよ」
●税務署
「ん・・・・」
このような押し問答がしばらく続きました。
そして、数週間後に税務署から「事務所に伺いたい」との連絡があり、統括官と担当の調査官が事務所に来ました。
●税務署
「だいぶ時間が経ちましたが、先生の考えは変わらないのですか?」
■会計事務所
「変わりません」
●税務署
「そうですか」
「そしたら、今回の売上計上漏れは指導事項ということにして、これで調査は終わります」
■会計事務所
「そうですか」
「ありがとうございます」
●税務署
「今回の案件は、手続き上どうしても重加算税の対象になってしまいます」
「修正申告をしたら、重加算税をかけざるを得ません」
「修正申告はするけれども、重加算税をかけないということはできないのです」
「ですから、今回は指導事項ということで終わりにします」
■会計事務所
「ありがとうございました」
税務署の内部手続き上の問題で今回は終結しましたが、納税者は喜んでいました。
終わり