●税務署
「入金時に売上を計上する現金主義を売上の計上基準としているのは問題かと思います」
★納税者
「では、どうしたらよいのですか?」
●税務署
「口銭を請求するためのインボイスはどのタイミングで出していますか?」
★納税者
「商品が売り先に納品されたらすぐに出しています」
●税務署
「そうであればインボイスを発行した時点で売上を計上すべきですね」
★納税者
「でもお金が入ってくるのは、早くて半年後とかですけど・・・」
●税務署
「入金がいつであろうと、売上は納品時に計上するのがルールです」
■会計事務所
「え~、それは違うと思いますよ」
「売上の計上基準は、実現主義が原則ですよね?」
「実現主義における売上計上の要件は、財貨又は用役の提供と、それに対する現金等価物の取得ですから」
「当社の場合、現金等価物の取得は、商品の納品時にはされていませんので、実現主義の要件を満たしているとは言えないと思います」
「ですから、今までの調査で現金主義での売上計上を認めていたのではないでしょうか?」
●税務署
「実現主義のことはよく分かりませんが、入金時の売上計上は税務では認められません」
■会計事務所
「いや、税務でも売上の計上基準は実現主義によることになっていますので、署に戻りましたら確認してください」
「入金が早くて半年後の実態で、納品時に売上を計上して利益を出しても、税金を納めるだけのお金がありません」
「つまり、担税力がないですよね?」
●税務署
「売上の計上と納税できるできないは別物ですから」
★納税者
「別物ですか?それでは困るんですけど・・・」
つづく