週刊なるほど!消費税

あえて課税事業者になる(3)

第256号 2007/2/4

★【先生】

 あえて課税事業者になるケースとして、当面売上より経費が多く計上

される場合があります。

☆【生徒】

 事業を始めて当面売上があまりたたないケースということですね?

★【先生】

 そうです。

 研究開発型の事業や長期にわたるコンピュータシステムの構築が必

要な事業ではありうる話です。

☆【生徒】

 売上が少額であれば、預かった消費税も少なくなります。

 事業を始めて家賃や交通費や通信費を支払ったり、車両や備品など

を購入して代金を支払えば、支払った消費税は普通に発生します。

 あえて課税事業者になって消費税の申告をすれば、支払った消費税

が預かった消費税より多ければ、その分の消費税が還付されるという

ことですね? 

★【先生】

 そのとおりです。

 でも、課税事業者を選択すると、およそ2年間にわたって課税事業者

であり続けるわけですから、その間に上がった売上より家賃や交通費

などの消費税のかかる経費の方が大きくないと、消費税は還付されま

せん。 

☆【生徒】

  2年間の内に売上が急増したら、逆に消費税を納税することになる

かも知れないということですね。

★【先生】

  そのとおりです。

  よほど売上が上がらないことが確実でないと課税事業者の選択は

できません。

☆【生徒】

  ところで、今日の新聞にインターネット関連会社が消費税の不正還

付をしたと出ていました。

  いったい何をしたのですか?

★【先生】

 システム開発のノウハウを、関係会社から2千億円で仕入れた取引で、

実はノウハウにそれだけの経済的価値がなく、ノウハウの仕入れ自体

が虚偽の取引であったとされたようです。

☆【生徒】

 価値のないものに2千億円もの支払いをしたということですね?

★【先生】

 そのとおりです。

 価値のないものにお金を支払ったということは、お金をタダでくれてや

ったということですから、寄付金と同様に消費税を支払ったことにはなら

ないのです。

☆【生徒】

 なるほどよく分かりました。

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