週刊なるほど!消費税

納税額の計算(47)
簡易課税

第173号 2006/05/22

【先生】

 前回は数値例を出してお話しましが、分かりにくいところですのでもう一度

例を挙げて見ていきましょう。

 まずは文章で確認です。3種類以上の事業を営む場合、そのうち特定2事業

にかかる課税売上高の合計が、課税売上高全体(免税売上を除く)の75%以上

を占めていれば、当該2事業のうち高いほうのみなし仕入率にかかる事業につい

てはそのみなし仕入率を、残りの事業には当該2事業のうち低い方のみなし仕入

率を適用して計算します。

【生徒】

 組合せは10種類ありましたよね。

【先生】

 そうですね。それでは実際の数値例を上げましょう。前回よりも種類を増やして

みます。金額は全て税抜です。

 第1種売上  5,500,000円

 第2種売上 15,000,000円

 第4種売上   500,000円

 第5種売上  5,000,000円

 売上総額  26,000,000円

【生徒】

 まずは2事業で75%以上かどうかの判定ですね。組合せは6種類かな。

【先生】

 1+2、1+4、1+5、2+4、2+5、4+5の6種類ですね。

第1種+第2種:(5,500,000+15,000,000)/26,000,000=78.84%

第1種+第4種:(5,500,000+500,000)/26,000,000=23.07%

第1種+第5種:(5,500,000+5,000,000)/26,000,000=40.38%

第2種+第4種:(15,000,000+500,000)/26,000,000=59.61%

第2種+第5種:(15,000,000+5,000,000)/26,000,000=76.92%

第4種+第5種:(500,000+5,000,000)/26,000,000=21.15%

【生徒】

 75%を超えるのは第1種+第2種と第2種+第5種の組合せですね。

【先生】

 次にこの2種類についてみなし仕入率を計算していきます。

 まずは第1種+第2種の組合せから。

 この2事業のうち高いほうのみなし仕入率は当然第1種ですので、第1種に

かかる税額には90%を適用します。

第1種:5,500,000×4%×90%=198,000

 残りの第2種、第4種、第5種については、第1種+第2種のうち低いほうの

みなし仕入率、つまり第2種の80%を適用します。

残3種分:(15,000,000+500,000+5,000,000)×4%×80%=656,000

 そして算出した額を全体の消費税額で割ります。

全体:26,000,000×4%=1,040,000

 (198,000+656,000)/1,040,000=82.11538・・・%

 これが第1種+第2種の場合のみなし仕入率です。

 それでは第2種+第5種の場合のみなし仕入率を計算してみて下さい。

【生徒】

 まずは第2種+第5種のうち高いほうのみなし仕入率は第2種だから、

15,000,000×4%×80%=480,000

 次に残りは低い方の第5種を適用して、

(5,500,000+500,000+5,000,000)×4%×50%=220,000

 この合計を全体の消費税額で割ればいいんだから、

 (480,000+220,000)/1,040,000=67.3076・・・%

【先生】

 これでそれぞれの組合せのみなし仕入率が計算できました。どちらを

適用したほうが有利になりますか?

【生徒】

 第1種+第2種のほうが計算された率が高いですもんね。なので第1種+

第2種です。

【先生】

 そうですね。ここでは第1種+第2種を選択することになります。

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