週刊なるほど!消費税

輸入の際の消費税(3)

第104号 2004/12/13

【先生】

 先週の10日、税理士試験の発表がありました。消費税法を合格された方

おめでとうございます。

【生徒】

 おめでとうございます!

【先生】

 今まで勉強してきたことを現場で生かしてください。国等の特例など、実務

ではあまり役に立たないものもありますが・・・

【生徒】

 税率も変わりそうですしね・・・

【先生】

 税率が上がると、法律自体の大幅な改定があるかもしれないですね。

【生徒】

 うう・・・また複雑になるのかなぁ・・・

【先生】

 さて前回は輸徴法に規定された無条件免税等、つまり消費税を払わなくて

もいいものをお話しました。

 ですが消費税を払わなくてもいいものはこれだけはありません。

【生徒】

 もっとあるんですか?

【先生】

 そうです。

 以前にお話した非課税取引は覚えてますね?輸入品の引き取りについても、

非課税取引にあげられているものと同じ物品は、同様に非課税となります。

【生徒】

 土地とか埋葬料・火葬料とか居住用家賃は輸入とは関係ないので、輸入が

できる物品についてということですよね。

【先生】

 有価証券等、郵便切手類、印紙・証紙、物品切手、身体障害者用物品、教科

用図書といったものが当てはまります。

【生徒】

 前回のものと、今回の非課税のもの以外に、消費税がかかるってことか。

 そういえば消費税の額も、単純に価格×5%じゃないんですよね?

【先生】

 そうです。税率は変わらないのですが、税率をかける基となる課税標準額が

問題です。

 課税標準額ですが、この求め方は関税定率法に規定されています。これに

よると、輸送の運賃や保険料、貨物の容器・包装の費用、仲介手数料といった

輸入にかかる諸経費が加算要因とされています。

 さらにはこれに関税や、酒税などの個別消費税の額もプラスされます。

【生徒】

 え?!それじゃ計算がすごい大変ですね・・・

【先生】

 ですが、輸入する側はそれほど心配する必要はありません。

 関税や消費税の金額は税関が計算して、いくら納めるようにと通知してくれ

ます。FEDEXや乙仲を通して輸入していれば、そこからの請求書に金額が

記載されてきます。

 ですので、納める側はその金額を支払えばOKです。

【生徒】

 へー。それは楽ですね。

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