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アトラスNEWS ~Monthly 税務・経営・節税情報~

税務調査の視点

第270号 2016年11月

1.はじめに

年度末を前にした 11 月は税務調査の多い時期です。税務調査を受けて何も修正事項がないと、会計事務所の担当者もホッとするのが正直なところです。税務調査のポイントはある程度想定できますので、税務署がどのような視点で調査をするのかを説明いたします。

2.期ズレ

期ズレとは、売上が決算日をズレて翌期に計上されることを言います。売上の計上で一番ミスをしやすいポイントですので、税務署は必ずこの期ズレの確認をします。納品書や工事完了報告書などを見て、本来計上される期に売上が計上されているかどうかを確認するのです。

3.売上と外注費との対応

受注した仕事を外注先に委託する場合、売上高と外注費との対応関係は必ずチェックされます。

受注した仕事ごとに売上高と外注費を完全にひも付けて、両者を同じ期に計上することが絶対条件になります。

4.仕掛計上(しかかりけいじょう)

売上高と外注費を同じ期に計上できない場合に仕掛計上が必要になります。業務が決算日までに完了せず、売上高を当期に計上できないけれども、外注費が発生するような場合、外注費を仕掛品に振り替えます。

売上高が計上される翌期において、仕掛品を外注費に振り替えて売上高と対応させます。

5.在庫計上

商品や資材などの在庫がある場合には、決算日での棚卸一覧表の提出は必ず求められます。そして、決算日近くに仕入れたものが、棚卸一覧表に載っているかどうかを確認されます。

また、決算日近くで会社パンフレットや切手などを多額に買ったような場合、未使用分を貯蔵品として在庫計上するように指摘されます。

6.期をまたぐ経費の支払

たとえば 1 年分の広告宣伝費を一括で支払ったような場合、支払い時に広告宣伝費として全額損金で処理すると、「決算日後の翌期にかかる月分は、前払費用で処理してください」と指摘されます。

7.印紙

最近の税務調査では、契約書綴りを提出させて、収入印紙を貼付する必要がある課税文書かどうかを必ず確認します。収入印紙を貼るべき文書かどうかの判断は難しく、調査官も文書を署に持ち帰って判断しています。気がかりな契約書類等がある場合は、予め所轄の税務署に持って行って確認を受けることをお勧めいたします。

アトラス総合事務所 公認会計士・税理士・行政書士 井上 修
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