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23年税制改正(12月施行)

第211_1号 2011年12月

1.はじめに

震災の影響で平成23年度の税制改正は6月とこの12月の2回に分けて施行されています。12月から施行された税制改正の内容について説明します。

2.減価償却制度の見直し

減価償却とは、車両や建物などの減価償却資産の取得価額を、それらの使用可能期間(耐用年数)に経費として計上する計算方法のことです。減価償却には毎年定額を費用計上する定額法と、はじめに多くの費用を計上できる定率法があります。

改正はこの定率法にあり、平成24年4月1日以後取得分から減価償却費として当初計上できる額が減ります。

取得価額が100万円で耐用年数10年の資産を取得した場合の1年目の減価償却費は、定額法で10万円、現行の定率法で25万円ですが、24年4月1日以後取得分からは定率法で20万円に減額されます。個人及び法人も同じ改正になります。

3.法人税率の引下げ

平成24年4月1日以後開始事業年度から法人税率が引き下げられます。資本金が1億円超の大法人の税率が30%→25.5%に、資本金が1億円以下の中小法人の年所得800万円以下の税率が18%→15%に、年所得800万円超の税率が30%→25.5%に引き下げられます。

しかし、復興特別法人税として法人税額の10%が上乗せで課税されるため、大法人の法人税等の実効税率は、引下げ前の40.69%から38.01%への低下にとどまります。

4.復興特別所得税

平成25年1月1日から所得税額の2.1%の復興特別所得税が課税されます。年収500万円の夫婦と子2人の世帯で年額1,600円ほどの負担になるようです。

5.欠損金の繰越控除の見直し

法人の欠損金を翌年以降に繰越して、翌年以降の所得と相殺できる欠損金の繰越控除の繰越期間が現行の7年から9年に延長されました。また、資本金1億円超の大法人については、繰越した欠損金と相殺できる所得金額は、所得金額の100%から80%に縮小されました。平成24年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。

6.貸倒引当金制度の見直し

貸倒引当金制度を適用できる法人が、資本金が1億円以下の中小法人や公益法人、銀行や保険会社等に限定されました。適用対象外の法人については段階的な時限措置が講じられています。平成24年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。

7.寄付金の損金算入限度額の改正

法人の一般寄付金の損金算入限度額が、資本金等の額の0.25%と所得金額の2.5%の合計額の2分の1から4分の1と半減されました。一方、特定公益増進法人に対する寄付金の損金算入限度額は逆に増額されました。

平成24年4月1日以後に開始する事業年度から適用されます。

アトラス総合事務所 公認会計士・税理士・行政書士 井上 修
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