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従業員の解雇

第156_2号 2007年4月

1.はじめに

会社は、従業員を簡単に解雇することはできません。解雇には様々な制限があります。

これらのことを知らずに従業員を解雇すると、後でトラブルに巻き込まれることになってしまいます。今回は、この解雇の制限について少し勉強してみましょう。

2.解雇するには理由が必要

従業員を解雇するには、解雇するだけの理由が必要となります。例えば、勤務成績の悪い従業員を解雇する場合には、勤務成績が向上するための訓練を行い、改善向上の見込みがないと認められて初めて解雇することができます。「勤務成績が悪いから即時に解雇」とはいきません。

3.解雇する場合には予告が必要

従業員を解雇することになったら、会社は解雇することを解雇の30日前までに従業員に伝えなければなりません。これを解雇予告といいます。

もし、30日前に伝えないのであれば、30日分以上の賃金を支払わなければなりません。これを解雇予告手当といいます。

つまり、会社は、従業員を解雇する場合は、事前に解雇予告をするか、解雇予告手当を支払わなければならず、即時に解雇することはできないのです。

しかし、社内で横領事件を起こしたなど、解雇につき従業員に重大な責任があるときは、労働基準監督署の事実認定を受けたときに限り、解雇予告や解雇予告手当なしに即時に解雇することができます。

4.この期間中は解雇できない

従業員を解雇することになっても、次のように、解雇をすることができない期間があるので注意が必要です。

まず、業務上の原因により傷病にかかり、療養をしている期間と療養が終わってからの30日間です。

たとえ療養期間が1日であっても、その期間とその後の30日間は解雇ができません。

次に、産前産後の休業中と休業期間終了後の30日間です。

産前産後の休業中とは、出産予定日前42日間と出産後56日間の休業をいいます。この期間も解雇が禁止されています。

5.これらを解雇の事由としてはいけない

労働基準法をはじめとする労働関係法では、主に次のことを理由として解雇することを禁止しています。

例えば・・・

  • 従業員の国籍や信条
  • 女性であること、結婚や妊娠、出産したこと
  • 育児休業や介護休業をとったこと
  • 労働組合の組合員であること
  • 労働基準監督署に会社の労働法違反を申告したこと

    6.最後に

    このように、従業員を一度雇い入れると、その従業員を解雇することは簡単ではありません。したがって会社は、能力や人間性に優れた人材を雇用できるような採用制度を確立する必要があるのです。

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