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銀行借入あれこれ

第131_1号 2005年03月

はじめに

まだ不良債権の処理が道半ばの銀行にとって、やはり収益の柱は融資です。低利で資金を調達して、高利で安全に貸し出すという単純な仕組みです。不良債権の再発を恐れてなかなか銀行がリスクを背負って中小企業には積極的に融資はしません。しかし一方では、業績が順調な中小企業に対しては都銀あたりでも積極的に融資を働きかけています。

今回は、この銀行借入について見ていきましょう。

1.必要のないお金は借りない

何年か前に経済対策として中小企業安定化融資という制度ができて、保証協会の簡単なチェックでもって最高5千万円の融資をばら撒いたことがありました。この融資は予想通り、かなり返済不能となったようです。銀行から借りたお金は手元資金と一緒になって区別はできません。これが運転資金に回ったり、必要のない不動産を買ったりしたらもう返済に窮します。必要のないお金を借りたばかりに商売を継続できなくなったケースも実際にあるのです。

2.銀行借入できない法人もある

中小企業が銀行から借入する場合には、ほとんどのケースで保証協会の保証が必要です。しかし、法人の形態によっては、その保証を受けられないケースがあるのです。

現行の1円会社制度ができる前は「30万円で株式会社ができる!」といった謳い文句でハワイでの法人設立がよく行われていました。ハワイで法人を設立して、日本で支店登記する手法で、これらの費用が約30万円とのことでした。しかし、この会社はハワイの法律で設立された外国会社であり、保証協会で借入の信用保証を受けることができません。実質的に融資の道が閉ざされてしまうわけです。

それと、休眠会社の買取も要注意です。インターネット上でも休眠会社が売買されていますが、将来的に銀行から融資を受ける予定があるのであれば、設立当初から決算書が連続している会社を買う必要があります。決算書の連続性が保たれていない会社に対しては、保証協会から保証が得られないケースがあるからです。

3.やはり、黒字で納税がある方がベター

銀行から借入を受けるには、やはり損益計算書が黒字で納税があることが望ましいと言えます。

現金や器具備品などの資産より、借入金などの負債が多い、いわゆる債務超過の状況では、融資はかなり難しくなります。

また、損益計算書の一番下に表示される「当期未処分利益(損失)」がマイナスになっていると、融資の審査上はかなりのマイナスポイントとなります。

4.区のあっせん融資が有利

東京都では、区の斡旋融資が有利です。渋谷区の場合、最も一般的な「小規模企業資金(一般)」では、貸付期間5年以内、融資限度額1,000万円で、利率は2.2%ですが、そのうちの半分を区が負担してくれるため、実質利用者の負担は1.1%となります。そしてさらに、融資額500万円までは信用保証料の全額を、500万円を超えても14万円を限度に区が補助してくれます。

区の商工課が窓口で、中小企業診断士のちょっとした審査を受けて、あとは信用金庫などを通して実質的に信用保証協会が審査します。

また、損益計算書の一番下に表示される「当期未処分利益(損失)」がマイナスになっていると、融資の審査上はかなりのマイナスポイントとなります。 かなり有利な融資制度ですので、資金が必要な場合は要チェックです。

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