アトラスNEWS ~Monthly 税務・経営・節税情報~

クレーム対応

第096_1号 2002年4月

1.はじめに

商売をやっていく上で、お客様からのクレームは付き物です。クレームが付かないようにすることが一番大切ですが、クレームへの適切な対応も重要です。

2.クレーム対応の効用

クレームを受けるのは嫌ですが、受け方次第で次のような効用があります。

  1. 生の利用者の声を聞くことができる。
  2. 利用者の商品や制度に対する理解が深まる
  3. 同じ問い合わせに効率よく対応することができる。
  4. よりよい解決策を求め、社内体制や制度の見直しができる。
  5. 説明の仕方、話し方のスキルアップにつながる。

3.クレーム対応のプロセス

  1. 感謝の気持ちでお客様を迎える。
  2. 用件を親身になって聞く
  3. 事実を確認する。
  4. 事実について説明する。
  5. 反論を聞く
  6. 対応策を提示する。
  7. 感謝の気持ちを伝える。
    「クレームを言ってよかった」と思ってもらえるよう感謝の気持ちを伝える。
  8. 人間関係をつくる
    改めて自己紹介し、今後の対応も喜んで応じる旨を話す。

4.マジックフレーズ

会話の中にはさむだけで会話全体の印象が変わる言葉を「マジックフレーズ」と言います。

  • 「ありがとうございます」
  • 「恐縮でございます」
  • 「残念ですが、・・・」
  • 「申し訳ございません」
  • 「あいにくではございますが、・・・」
  • 「恐れ入りますが、・・・」
  • 「お手数ですが、・・・」
  • 「失礼ですが、・・・」
  • 「ご面倒ですが、・・・」
  • 「ご多忙とは存じますが、・・・」
  • 「お差し支えなければ、・・・」

本題の前後にこのマジックフレーズを付けて相手の気持ちを豊かにしましょう。

5.具体的な対応

① 積極的な対応でお客様の心を開
「それは難しいですね」ではなく、「私が最後まで責任を持って対応いたします」
②肯定的な表現で印象アップ
「○○はできません」ではなく、「お客様のお気持ちはよくわかりますが、私どもでは××の方法でやらせていただいております」
③ ちょっとした表現に注意する
  • 「たぶん」や「・・・ですけど」は使わない。
  • 「わかっています」ではなく、「おっしゃるとおりでございます」
  • 「一応」「たぶん」ではなく、「確かに」「きちんと」を使う。
  • 「知っていますね?」「理解していますか?」ではなく、「私の説明に不足な点はなかったでしょうか?」「これでよろしいでしょうか?」と言う。
  • 「後日」「そのうち」でなく、「○日までにお電話いたします」

-「クレーム対応完璧マニュアル」関根健夫著 大和出版 -

アトラス総合事務所 公認会計士・税理士 井上 修
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